不動産執行(開札から所有権移転)

 今回は、「競売の基本シリーズ」引き続きまして「不動産執行手続きの流れPart4(開札から所有権移転)」について配信したいと思っております。 

  さて、今回は開札と特別売却について書かせていただきます。

 開札は、皆さんもだいたい想像はつきますね。原則として、入札開札が行われると、そこで最高価額で入札した人が最高価額買受申出人となります。しかし、直ちにその人への所有権移転が確定するわけではないので、注意が必要です。開札後、裁判所の許可決定と、買受人の代金納付という2つのプロセスを経てから所有権が移転します。

 まず、一つ目のプロセスである裁判所の許可決定ですが、「売却許可決定」といわれるものになります。

開札期日から1週間程度で競落不動産の買受人を定める売却許可決定がなされます。許可決定といわれるものなので、許可が出ないことがあるの?と質問される方もいますが、、売却許可が出ないケースはよほどのことがない限りないと思っていただいて結構です。

その理由は、許可決定が出ないケースは以下のようなことになります。

農業委員会の許可を得ることなく農地を落札する当該不動産の所有者(債務者)が自ら落札するその他、民事執行法71条の売却不許可事由に該当する

どうですか?見て頂いてもおわかりのように欠格事由に該当することはないかなと思います。注意すべき点があるとしても「農地」ぐらいです。

農地に関しては、売買にいろいろ厳しい制限があるので農地を競売で落としたいという方は一度ご相談くださればと思います。また、メルマガでも農地については、配信していきます!

 そして、裁判所の売却許可決定がでると、そこから1週間以内に関係者は、執行抗告をすることができます。執行抗告とは、要は執行裁判所に対する不服申立て(異議)のことです。もちろん、正当な理由なく執行抗告をしても棄却されます。特に不服申立て等がなければ、売却許可決定から1週間で決定が確定します。裁判所の命令や判決は、このように必ず「決定⇒確定」のプロセスを経ることになります。これにより、相手方にも反論するチャンスを与えるわけですね。

 

 では、売却許可決定が確定した!ということで、二つ目のプロセスの買受人の代金納付です。売却許可決定が確定し,代金納付期限通知書を受け取られるまでは,代金納付手続はできないので、売却許可決定後のお話になります。売却許可決定が確定すると、裁判所から入札書に記載された住所宛に「代金納付期限通知書」を特別送達郵便で送られてきます。代金納付期限通知書には「買受人の氏名」,「残代金額」及び「残代金納付期限」が記載されており、期限内に納付をしなければなりません。

残代金の納付とは?と思う方もいらっしゃると思います。

 一般的に買受人は、入札にあたって買受申出の保証金が必要となり、裁判所に物件価格(売却基準価額)の20%程度を保証金として納付します。ここで、確認していただきたいことは前回書かせていただきました入札保証金の5%との違いがありますね。この買受申出の保証金に関しては、買うことが決定しているための保証金のため入札保証金とは返還がなく、代金の内金として差し引かれます。残りの代金を裁判所に納付期限までに支払った段階で、所有権移転が確定します。

 

 さて、今回は開札から所有権移転に関して書かせて頂きました。所有権移転までいよいよいきましたね。いろいろと細かいところは省略しているところもあるので、気になるところがありましたら、是非ご相談ください。

 また、来月も配信します!よろしくお願いします!